狭いお風呂を広くするリフォーム完全ガイド|費用相場・注意点・おすすめメーカーまで解説

「お風呂が狭くてくつろげない…」「家族と一緒に入るのが大変」と感じていませんか?
浴室は毎日の疲れを癒やす大切な場所ですが、限られたスペースゆえに窮屈さや不便さを抱えている方も少なくありません。
実は、浴室を広く快適にする方法は増築などの大規模工事だけではなく、ユニットバスの交換や収納・照明の工夫など、手軽に実現できる選択肢もあります。
本記事では、狭いお風呂を広く見せる工夫から、リフォーム方法別の費用相場や注意点、さらにメーカーごとの特徴的な製品まで徹底解説します。
ご自身のライフスタイルに合わせて最適な方法を選び、理想のお風呂を手に入れるための参考にしてください。
目次 【表示】 【非表示】
- ●狭いお風呂を広くするリフォームの考え方
- -狭い浴室に多いお悩みとは?
- -リフォームで解決できる3つの方向性
- ●浴室を広く見せる工夫とアイデア
- -配管やバランス釜の見直しでデッドスペースを解消
- -出窓の設置で開放感をプラス
- -色や素材選びで広さを感じさせるテクニック
- ●快適なお風呂と感じる広さの目安
- -浴槽のサイズと入浴スタイルの関係
- -浴室サイズ(0.75坪・1坪・1.25坪以上)の特徴
- -家族構成や介護を想定した広さ選び
- ●リフォーム方法別の費用相場と工期の目安
- -ユニットバス交換
- -在来浴室からのユニットバス化
- -間取り変更を伴うリフォーム
- -増築による大規模リフォーム
- ●リフォームを検討する際の重要な注意点
- -専門業者への早期相談が成功のカギ
- -マンション特有の規約・構造制約について
- -工事期間中の入浴方法を事前に計画
- -ショールームで実物を確認する重要性
- ●狭い浴室リフォームに強いメーカーと製品
- -TOTO「サザナ」「マンションリモデルバスルーム」
- -LIXIL「アライズ」「リノビオV」
- -タカラスタンダード「ぴったりサイズシステムバス」
- -トクラス「every(エブリィ)」
- -パナソニック「オフローラ」
- ●工事をしなくてもできる!狭い浴室を快適にする工夫
- -浮かせる収納で床まわりを広く見せる
- -照明の色を変えて広さを演出
- -入浴スタイルを工夫して快適さを確保
- ●まとめ:自分に合ったリフォームで理想のお風呂を実現しましょう!
狭いお風呂を広くするリフォームの考え方
狭い浴室に多いお悩みとは?

「お風呂に入っても足を伸ばせない」
「洗い場が狭くて子どもと一緒に入れない」
「収納が少なくゴチャついて見える」
――こうしたお悩みを抱えている方は少なくありません。
特に築年数が経った住宅やマンションでは、当時の標準仕様として 0.75坪サイズ(1216や1317) の浴室が多く採用されており、現代のライフスタイルにはやや窮屈に感じられるケースが目立ちます。
また、在来工法(タイル貼りのお風呂)の場合は、壁や床の厚みが大きいため実際の使用空間がさらに狭くなりがちです。浴槽が深すぎて出入りが大変、掃除がしづらいなどの不満も出やすくなります。
こうした「ちょっとした不便」が積み重なると、せっかくのバスタイムがリラックスできる時間ではなく「我慢の時間」になってしまうこともあります。
狭さの解消は単に快適さを高めるだけでなく、入浴時の安全性や介護のしやすさ にも直結します。だからこそ、多くのお客様がリフォームを検討されるのです。
リフォームで解決できる3つの方向性(面積拡張・空間活用・体感的な工夫)

1. 面積を広げるリフォーム(物理的な拡張)
物理的に広さを確保できるため、もっとも効果を実感しやすい手段といえます。
2. 既存スペースを有効活用するリフォーム
最新のユニットバスはサイズバリエーションが豊富で、2.5cm刻みで調整できる製品もあり、デッドスペースを最大限減らすことができます。
3. 視覚効果や設備の工夫で広く感じさせるリフォーム
ちょっとした工夫で「同じサイズなのに広く見える浴室」に変えることができます。
浴室を広く見せる工夫とアイデア
配管やバランス釜の見直しでデッドスペースを解消

古い浴室では、壁裏にある配管スペースが広く取られていたり、浴槽の横に「バランス釜」と呼ばれる給湯器が設置されていたりすることがあります。
これらは本来の入浴空間を圧迫してしまう原因です。
リフォームの際に配管を薄型タイプに変更したり、バランス釜を撤去して屋外型の給湯器に切り替えたりすることで、浴槽や洗い場を数十センチ単位で広げられる可能性があります。
「壁を動かさずに、内部の余分なスペースを取り戻す」発想は、限られた空間を活かすうえで非常に有効です。
出窓の設置で開放感をプラス

実際の床面積は変わらなくても、窓の位置や形状を工夫することで浴室を広く感じさせることができます。代表的なのが「出窓」の設置です。
外壁方向に窓を30~40cmほど張り出すことで、視覚的な広がりが生まれ、採光性もアップ。明るさと開放感が加わるため、入浴中のリラックス感も大きく変わります。
さらに、出窓の棚部分は小物置きとして活用でき、収納スペースの確保にもつながります。
実用性とデザイン性を兼ね備えたアイデアです。
色や素材選びで広さを感じさせるテクニック

「同じ広さなのに、なぜか広く見える浴室」。その秘密は色や素材にあります。
壁や天井を白やベージュといった明るい色でまとめると、光を反射して空間が広く見えます。
逆にダークカラーは落ち着きが出る反面、閉塞感を与えやすいため注意が必要です。
また、床材や壁材に光沢のある素材を選ぶことで奥行き感が増し、空間を広く感じやすくなります。
最近では鏡面パネルや明るい木目調のパネルを取り入れるケースも増えており、デザインと機能性の両立が可能です。
快適なお風呂と感じる広さの目安

浴槽のサイズと入浴スタイルの関係
お風呂の快適さを大きく左右するのが「浴槽のサイズ」です。たとえ浴室全体が広くても、浴槽が狭ければリラックス感は得られません。
一般的に、足を伸ばして入浴するには130cm以上の浴槽が目安とされています。
身長が高い方や、膝を深く曲げずにゆったり浸かりたい場合は、140~160cm程度の長さがあると理想的です。
また、親子で一緒に入浴するスタイルを想定するなら、180cmクラスの浴槽が安心。逆に一人暮らしや半身浴中心であれば、コンパクトな浴槽でも十分です。
つまり、浴槽のサイズは「誰が、どのように入浴するか」によって最適解が変わるため、ライフスタイルに合わせて選ぶことが重要です。
浴室サイズ(0.75坪・1坪・1.25坪以上)の特徴
0.75坪(1216・1317サイズ)
ただし、身長が高い方や介助を伴う入浴では窮屈に感じやすいのが特徴です。
1坪(1616・1618サイズ)
浴槽と洗い場のバランスが取れており、一人で快適に使うならこのサイズが目安になります。
1.25坪以上(1620・1621など)
複数人で同時に入る、将来的に安全で快適な空間を考えると、この広さがあると安心です。
家族構成や介護を想定した広さ選び
浴室の広さを決める際には、家族構成や将来のライフプランを考慮することが欠かせません。
小さなお子さまがいる家庭では、洗い場で並んで体を洗える余裕があると便利です。1坪でも可能ですが、1.25坪あるとさらに安心感があります。
また、高齢のご家族と同居している場合や将来的に介護を想定する場合は、介助者が一緒に入れる広さが必要になります。その場合は最低でも1.25坪、可能であれば1.5坪を検討すると良いでしょう。
一方、一人暮らしや夫婦だけで暮らしている場合は、コンパクトなサイズでも十分快適に利用できます。その分、グレードの高い設備やデザインにこだわる選択も有効です。
リフォーム方法別の費用相場と工期の目安
ユニットバス交換

既存のユニットバスを新しいものに交換する工事は、最もシンプルで取り組みやすいリフォームです。
最新のユニットバスはサイズ展開が豊富で、旧型よりも効率的に空間を活用できる設計になっています。そのため、浴室全体の面積が変わらなくても「以前より広くなった」と感じられるケースが少なくありません。
費用目安:50万~200万円程度(製品のグレードによって変動)
工期目安:約4日~1週間
比較的短期間で完了するため、日常生活への影響も少なく、費用を抑えたい方やマンションにお住まいの方にも人気の方法です。
在来浴室からのユニットバス化

タイル貼りやモルタル仕上げの「在来浴室」をユニットバスに変更する工事は、解体から始めるため手間も費用もかかります。
ただし、在来浴室は壁が厚く、デッドスペースが多くなりがちです。ユニットバスへリフォームすることで、その分の空間を有効活用でき、同じ広さでも実際以上に快適さを感じられるようになります。
費用目安:65万~250万円程度(解体・補修工事を含む)
工期目安:約1週間前後
耐震補強や下地処理などが必要な場合は追加費用が発生することもあり、施工内容によって幅が出やすい工事です。
間取り変更を伴うリフォーム

「洗面所を少し狭くして浴室を広げたい」「押入れの奥行きを削って浴室に取り込みたい」など、間取りを変更して浴室を拡張するリフォームです。
工事内容の規模によって費用差が大きく、数十万円程度で済むこともあれば、水回り全体を移動させる大規模工事では数百万円に達することもあります。
費用目安:15万~300万円程度
工期目安:約1週間~
増築よりは負担を抑えられる一方、マンションでは構造上の制約や管理規約により、希望通りに進められないケースもあります。事前の確認と計画が重要です。
増築による大規模リフォーム

敷地に余裕がある場合は、建物自体を増築して浴室を広げるという選択肢もあります。浴槽・洗い場ともに理想の広さを叶えられるため、「とにかく広いお風呂にしたい」という希望を実現しやすい方法です。
ただし、基礎工事や外壁工事を伴うため、工事規模・費用・期間のいずれも最大級となります。
費用目安:70万~400万円程度
工期目安:約2週間~1ヶ月
理想を叶えられる一方で、住宅全体のバランスや敷地条件を考慮しなければならず、施工には高度な計画力と専門知識が求められます。
リフォームを検討する際の重要な注意点

専門業者への早期相談が成功のカギ
狭い浴室を広くしたいと考えたとき、まず大切なのは「早めに専門業者へ相談すること」です。住宅の構造や敷地条件によっては、希望するリフォーム方法が難しい場合があります。
しかしプロに相談すれば、自己判断では思いつかない解決策や代替案を提案してもらえることも多いです。
「どうせ無理だろう」と諦める前に、経験豊富な業者に現地を見てもらうことで、思いがけない形で希望が実現する可能性が広がります。
マンション特有の規約・構造制約について
マンションの浴室リフォームには、戸建て住宅にはない制約があります。たとえば管理規約で工事内容に制限が設けられていたり、構造壁やパイプスペース(PS)の移動ができなかったりするケースが一般的です。
これらは建物全体の耐震性や他住戸への影響に関わるため、自己判断での工事は禁物です。
計画を立てる際には、必ず管理組合や管理会社へ確認を行い、その上で専門業者と連携して進めることが必要です。制約の中でも、薄型配管設備を採用したユニットバスを選ぶなどの工夫で、空間を広げられる場合もあります。
工事期間中の入浴方法を事前に計画
お風呂のリフォームでは、数日から数週間にわたり浴室が使えなくなります。この期間の入浴方法を事前に準備しておくことがとても重要です。
近所の銭湯や温泉施設を利用する、スポーツジムに通う、または短期の仮住まいを検討するなど、ご家庭の状況に合わせた選択肢を考えておきましょう。
特に小さなお子様や高齢の方がいる場合には、毎日の入浴が生活に大きく関わるため、早めの計画が安心につながります。
ショールームで実物を確認する重要性
カタログやインターネットの写真だけで浴室の広さや質感を判断するのは難しいものです。
数字上は同じサイズでも、浴槽の形状や素材感によって「広さの感じ方」は大きく変わります。
そのため、メーカーのショールームで実際のユニットバスを確認することを強くおすすめします。浴槽に腰掛けてみたり、洗い場の広さを体感したりすることで、完成後のイメージが具体的になり、後悔のない選択につながります。
狭い浴室リフォームに強いメーカーと製品
TOTO「サザナ」「マンションリモデルバスルーム」
TOTOは浴室リフォームの定番メーカーとして多くの家庭に選ばれています。
特に「サザナ」は、独自の人間工学に基づいた「ゆるリラ浴槽」や「クレイドル浴槽」により、身体への負担を軽減しながらリラックスできる設計が魅力です。さらに「魔法びん浴槽」はお湯が冷めにくく、光熱費の節約にもつながります。
また、マンション専用の「マンションリモデルバスルーム」は、限られたスペースを最大限に活用できるよう配管や設計が工夫されており、狭小空間でのリフォームに適しています。
LIXIL「アライズ」「リノビオV」
LIXILの「アライズ」は、多彩な浴槽デザインから選べるのが特徴で、「ミナモ浴槽」や「ミナモワイド浴槽」など、家族の入浴スタイルに合わせた最適な形状を提案できます。
また、マンションリフォームに強い「リノビオV」では、壁裏に薄型配管を採用しているため、従来よりも浴室・浴槽を広く確保しやすいのが大きなメリットです。
狭い空間でも快適性を追求したい方におすすめのシリーズです。
タカラスタンダード「ぴったりサイズシステムバス」
タカラスタンダードの最大の特徴は「2.5cm刻み」でサイズオーダーができる「ぴったりサイズシステムバス」です。
梁や柱などで規格サイズが合わない浴室でも、無駄なスペースをなくし、最大限の広さを実現できます。
特に「あと数センチ広ければ…」という悩みを抱える方にとっては心強い選択肢です。
狭小住宅やリフォーム制約の多いマンションでも柔軟に対応できるのが大きな強みです。
トクラス「every(エブリィ)」
トクラス(旧ヤマハリビングテック)の「every」は、人間工学を取り入れた「3Dエルゴデザイン」を採用しています。浴槽や洗い場がゆるやかな曲線を描く設計となっており、限られたスペースでも身体を動かしやすく、広く使えるのが特徴です。
また、コンパクトな空間でも「圧迫感を感じさせない設計」に定評があり、狭い浴室リフォームで快適さを求める方に適しています。
パナソニック「オフローラ」
「スゴピカ浴槽」や「スミピカフロア」など、汚れや水垢がつきにくい素材を採用しており、日々のお手入れを楽にしてくれます。
さらに、肩までしっかり浸かれる浴槽から半身浴に適した浴槽まで、用途に応じて選べる4種類の浴槽をラインナップ。
狭い浴室でも入浴スタイルに合わせた最適な形状を選べる点が評価されています。
工事をしなくてもできる!狭い浴室を快適にする工夫
ここでは、すぐに実践できる工夫をご紹介します。
浮かせる収納で床まわりを広く見せる

そこでおすすめなのが「浮かせる収納」です。
マグネット式の棚やフック、シャワーラックなどを壁に取り付け、シャンプーボトルや洗面用具を床から離して収納すると、床まわりがすっきりし、実際よりも広い印象になります。
さらに、掃除のしやすさも向上するため、清潔さを保ちやすいのも大きなメリットです。
照明の色を変えて広さを演出
浴室の照明を工夫するだけで、空間の広さの感じ方は大きく変わります。
特におすすめなのが「昼白色」などの明るい照明です。
自然光に近い色合いは浴室を爽やかに見せ、圧迫感を和らげてくれます。
また、ダウンライトや間接照明を取り入れると、陰影の少ない柔らかい空間となり、浴室全体を広く感じさせる効果が期待できます。
入浴スタイルを工夫して快適さを確保
また、コンパクトな浴槽でも、入浴剤やアロマを取り入れることで「狭さ」よりも「快適さ」に意識を向けられ、入浴時間をより楽しめるようになります。
まとめ:自分に合ったリフォームで理想のお風呂を実現しましょう!

大切なのは「自分にとって何が快適なのか」を見極め、生活スタイルに合った方法を選ぶことです。
「どこを広げたいか」を明確にすることが第一歩
「浴槽が小さくて足を伸ばせない」
「洗い場が狭くて子どもと一緒に入れない」
「介護を考えると動線が足りない」
こうした不満のポイントを明確にすることで、リフォーム方法もぐっと絞り込みやすくなります。浴槽の交換で解決できるのか、間取りを変更する必要があるのか、それとも収納や照明で十分改善できるのかを整理することが、理想の浴室づくりの第一歩です。
複数社の見積もりと比較検討で納得のリフォームを
同じ「浴室を広くするリフォーム」でも、業者によって提案内容や費用は大きく異なります。
ず複数の会社から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
また、ショールームで実物を確認したり、施工事例を見せてもらったりすることで、より具体的に完成イメージを掴めます。金額だけでなく、説明の分かりやすさやアフターフォロー体制も含めて比較することが、納得できるリフォームにつながります。
ミズマワリフォームでは、浴槽を含め、浴室全体のリフォームが可能!点検、お見積りの作成は無料で承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。