ユニットバスから浴槽はいらない?シャワールーム化リフォームのメリットと費用
毎日の暮らしの中で、お風呂は心身をリラックスさせる大切な時間です。
一方で、「毎日湯船にお湯をためるのが面倒」「浴槽の掃除にかかる負担を減らしたい」などの理由から、浴槽の必要性を見直す方もいるでしょう。
入浴のスタイルや家族構成の変化に伴い、浴槽を設けず、シャワーを中心とした浴室にリフォームする方法も選択肢の一つです。
浴槽をなくすことで掃除の負担軽減や空間の有効活用が期待できる一方、冬場の寒さや将来の入浴スタイルなど、事前に検討したい点もあります。
この記事では、ユニットバスの浴槽をなくしてシャワールーム化するリフォームについて、メリットや費用の目安、工事期間、注意点を解説します。
浴槽をなくすリフォームが選ばれる主な理由
忙しい毎日の入浴時間を短縮できる
平日は仕事や家事に追われ、ゆっくり湯船につかる時間を確保しにくい方もいるでしょう。
シャワーを中心とした入浴スタイルなら、お湯をためる準備や浴槽の掃除にかかる手間を減らせるため、短時間で入浴を済ませやすくなります。
帰宅が遅くなった日でも、浴槽にお湯をためる必要がないため、入浴までの準備を簡略化できます。
忙しい毎日の中で、入浴にかかる時間や手間をできるだけ抑えたい方にとって、シャワールーム化は選択肢の一つになるでしょう。
浴槽をまたぐ動作を減らし、入浴時の安全性に配慮しやすい
浴室での転倒や浴槽内での事故が心配になり、浴槽をまたぐ動作を減らしたいと考える方もいるでしょう。
特に、足元に不安がある場合は、
・「浴室の出入り口や洗い場の段差」
・「床の滑りやすさ」
なども含めて、入浴時の安全性を検討することが大切です。
浴槽を設けないシャワールームでは、浴槽をまたぐ動作がなくなるため、入浴方法によっては動作の負担軽減につながります。
ただし、浴槽をなくしただけで転倒や事故を防げるわけではありません。
滑りにくい床材や手すり、腰掛けられるベンチなどを取り入れ、身体の状態に合わせた設備を選ぶことが重要です。
浴槽をなくしてデザイン性の高い浴室にリフォームする
中古マンションや戸建てをリノベーションする際、浴槽を設けず、シャワーを中心とした浴室に変更する方法もあります。
浴槽をなくすことで、限られた浴室内のスペースを活用しやすくなり、好みに合わせたデザインや設備を取り入れやすくなるでしょう。
ただし、浴槽をなくしたからといって、物件の資産価値が高まるとは限りません。
将来的に売却や賃貸を考えている場合は、入居者や購入者のニーズも踏まえて、浴槽の有無を慎重に検討しましょう。
自分のライフスタイルだけでなく、将来の住み替えや売却の可能性も考慮しながら、リフォーム内容を決めることが大切です。
家族構成の変化に合わせて浴室のスペースを見直せる
家族の人数や暮らし方が変わると、これまで使っていた浴室の広さや設備が生活スタイルに合わなくなるものです。
浴槽をほとんど使わない場合は、シャワーを中心とした浴室に変更し、限られた住まいのスペースをより有効に活用する方法も考えられます。
ただし、浴槽をなくしたことで必ずしも住まい全体の面積が広くなるわけではありません。
浴室のスペースを別の用途に変更できるかどうかは、建物の構造や間取り、給排水設備などによって異なります。
将来の家族構成や暮らし方も見据えながら、リフォーム後の使い方を具体的に検討するとよいでしょう。
毎日の掃除やお手入れの負担が軽くなるメリット
浴槽の掃除が不要になり、日々のお手入れを減らせる
浴槽を設けないシャワールームにリフォームすると、浴槽の底や側面を洗う作業がなくなります。
浴槽の掃除にかかっていた時間や手間を減らせるため、日々の家事負担を軽くしたい方にとってメリットの一つになるでしょう。
一方で、シャワールームでも床や壁、鏡、排水口などの掃除は必要です。
浴槽がなくなることで浴室全体の掃除が不要になるわけではありませんが、浴槽の洗浄にかかる作業を減らせる点は、シャワールーム化の利点といえます。
浴槽まわりの掃除箇所を減らせる
浴槽を設けないシャワールームにすると、浴槽本体や、浴槽の種類によってはエプロン内部など、浴槽に関連する掃除箇所を減らせます。
湿気がこもりやすい場所や手が届きにくい部分が少なくなれば、日々のお手入れがしやすくなるでしょう。
ただし、浴槽をなくしたからといって、カビやヌメリが発生しなくなるわけではありません。
シャワールームでも床や壁、排水口などには水分や汚れが残るため、換気や清掃が必要です。
浴室の構造や設備を考慮しながら、掃除しやすい製品を選ぶことで、お手入れの負担軽減につなげられます。
掃除しやすい排水口を選びやすくなる
髪の毛やヌメリがたまりやすい排水口は、浴室掃除の中でも手間がかかりやすい場所です。
排水口まわりのパーツが少なく、手入れしやすい製品を選べば、日々の掃除を効率よく進められるでしょう。
ただし、シャワールームでも排水口の掃除が不要になるわけではありません。
髪の毛や石けんカスなどがたまるため、定期的なお手入れが必要です。
排水口の構造や清掃方法は製品によって異なるため、導入前に手入れのしやすさを確認しておくと、日常の負担を抑えやすくなります。
浴室内の水分を処理しやすくなる
浴槽がなくなることで、浴槽の内側や周辺を拭き取る必要がなくなり、浴室内の水分を処理する作業負担を軽減できます。
スクイージーやタオルなどを使って水分を取り除けば、水あかやカビの発生を抑えるための対策にもつながるでしょう。
ただし、水滴を拭き取ったからといって、汚れやカビの発生を完全に防げるわけではありません。
換気や定期的な掃除も必要です。浴槽のないシンプルな浴室は、掃除の動線を整えやすい点がメリットの一つといえます。
浴室乾燥機で湿気対策をしやすくなる
シャワールームに浴室乾燥機を設置すると、入浴後の浴室を乾燥させるために活用できます。
浴槽がない分、浴室内の掃除や水分の拭き取りがしやすくなる場合もあり、換気や乾燥と組み合わせることで、湿気がこもるのを抑えやすくなるでしょう。
ただし、浴室乾燥機を使えばカビやニオイが発生しなくなるわけではありません。
使用後の換気や清掃も必要です。また、浴室の広さや設備によって乾燥にかかる時間や電気代は異なります。
浴室乾燥機を導入する場合は、必要な機能やランニングコストも考慮して選ぶことが大切です。
浴槽をなくすことで水道代や光熱費削減になることも!
浴槽をなくしてシャワーのみで入浴する場合、浴槽にお湯をためるための水量やエネルギーは必要なくなります。
そのため、入浴方法によっては水道代やガス代、電気代などの光熱費の削減につながるでしょう。
ただし、浴槽をなくせば必ず水道代や光熱費が安くなるとは限りません。
シャワーの使用時間や水量、入浴する人数、給湯器の種類、設定温度などによって、実際の水道・光熱費は変わります。
場合によっては、シャワーを長時間使用することで、浴槽にお湯をためるよりも使用水量やエネルギー使用量が増えることもあるでしょう。
浴槽をなくすリフォームを検討する際は、普段の入浴時間や家族構成、給湯設備の使用状況などを踏まえ、どの程度の節約が見込めるかを考えることが重要です。
費用面のメリットだけでなく、将来の暮らし方も考慮しながら、入浴スタイルに合ったリフォームを検討しましょう。
限られた浴室のスペースを広く有効活用する方法
脱衣所や洗面スペースの使い方を見直す
浴槽をなくしてシャワーを中心とした浴室に変更することで、浴室内のスペースをより有効に活用できます。
また、浴室の間取りや設備の配置を見直すリフォームであれば、脱衣所や洗面スペースの使い方を変更できるでしょう。
ただし、浴槽を撤去しただけで脱衣所や洗面スペースが広くなるわけではありません。
間取りを変更できるかどうかは、建物の構造や給排水管の位置、既存設備の配置などによって異なります。
浴室と脱衣所を含めた水回り全体の使い方を見直し、実現可能なプランを検討することが大切です。
洗濯機置き場や収納スペースを増やす
浴室のリフォームに合わせて間取りや設備の配置を変更できる場合は、浴室まわりのスペースを収納や洗濯機置き場として活用しやすいです。
タオルや洗剤などの収納棚を設けることで、洗面所や脱衣所の使い勝手を改善できるでしょう。
ただし、浴槽をなくして生まれたスペースを、そのまま収納や洗濯機置き場にできるとは限りません。
給排水管の位置や床の状態、建物の構造などによって工事内容は変わります。
収納の追加や洗濯機置き場の移動を検討する場合は、リフォーム業者に現地の状況を確認してもらい、実現できる範囲を把握しておくことが重要です。
室内干しができるゆとりを確保する
浴室のリフォームに伴って間取りを変更できる場合は、空いたスペースを室内干しの場所として活用しましょう。
雨の日や花粉が気になる時期でも、天候に左右されず洗濯物を干せる点はメリットの一つです。
ただし、浴槽をなくしただけで室内干しに適したスペースが生まれるわけではありません。
洗濯物を干すための広さや換気、湿気対策などを考慮しましょう。
浴室まわりのスペースを室内干しに活用する場合は、間取りや設備の配置を踏まえて、使いやすい環境を整えることが大切です。
浴槽がなくても入浴を快適にする設備や工夫
多機能シャワーで入浴の快適性を高める
複数のノズルからお湯が出るタイプのシャワーなど、さまざまな機能を備えた製品があります。
全身にお湯を浴びられるタイプを選べば、通常のシャワーとは異なる浴び心地を楽しめるでしょう。
ただし、シャワーの温まり方や使用感は、製品の機能やお湯の温度、使用時間などによって異なります。
浴槽に浸かる場合と同じような温浴効果が得られるとは限らないため、浴槽なしの入浴方法を検討する際は、自分に合ったシャワー設備を選ぶことが大切です。
必要なときだけ使える布製浴槽で入浴を楽しむ
普段はシャワールームとしてすっきり使いながら、休日などにゆっくりお湯に浸かりたいときだけ展開できる、布製の浴槽もあります。
使わないときはコンパクトに収納し、湯船に浸かりたいときには簡易的な浴槽として使用できるため、シャワー中心の生活と入浴の快適さを両立しやすくなります。
日常的には広々としたシャワールームとして使いながら、必要なときだけお湯を張って入浴できるため、浴槽を常設する場合とは異なる使い方ができます。
普段はスペースを有効活用しつつ、休日などにゆっくりお湯に浸かりたい方にとって、選択肢の一つとなるでしょう。
シャワーベンチで座って快適に入浴する
立ったままではなく、座り心地のよいベンチに腰掛けてリラックスした姿勢でお湯を浴びられるため、快適なバスタイムを過ごしやすくなります。
シャワーベンチを設置すれば、立った姿勢を続ける負担を軽減しやすく、身体の状態に合わせて安定した姿勢でシャワーを浴びやすくなります。
座ってゆったりとシャワーを浴びられるため、身体に余計な力を入れずに済み、リラックスしやすい点もメリットです。
浴室にベンチを設けることで、立った姿勢での入浴に負担を感じる方も、自分に合った姿勢でシャワーを浴びやすくなるでしょう。
リフォームにかかる具体的な費用と工事の期間
ユニットバスからシャワールームへ変更する場合の費用
既存のユニットバスを解体してシャワールームへ変更する場合、工事内容によっては比較的費用を抑えられるでしょう。
ただし、浴室のサイズや設備の仕様、給排水管の状態などによって費用は大きく変わるため、一律の金額で考えることはできません。
既存のユニットバスからシャワールームへ変更する工事では、50万~90万円程度が目安です。
ただし、これはあくまで目安であり、解体・撤去費用や新しい設備の本体価格、給排水工事、内装工事などがどこまで含まれるかによっても総額は変わります。
正確な費用を把握するには、現地調査を受けたうえで見積もりを取得することが大切です。
在来浴室からシャワールームへ変更する場合の費用
タイル張りなどの在来工法の浴室からシャワールームへ変更する場合は、既存の浴室の解体や撤去に加えて、下地の補修や給排水工事などが必要になることも多いです。
床や壁の内部に劣化が見つかった場合は、追加の補修費用が発生する可能性もあるため、ユニットバスからの変更よりも工事費が高くなるでしょう。
費用の目安として、70万~130万円程度とされますが、工事内容や使用する設備、劣化の状況によって大きく変動します。
特に、解体後に土台や下地の腐食などが判明すると、当初の見積もりから費用が増えることもあります。
現地調査で浴室の状態を確認し、追加工事の可能性も含めて見積もりを依頼するとよいでしょう。
工事期間は工事内容によって異なる
工事にかかる期間は、浴室の種類や工事の範囲、設備の納期などによって変わります。
既存のユニットバスからシャワールームへ変更する場合は数日程度で完了するケースがある一方、在来浴室では解体後の補修や下地工事などが必要になり、より長い期間を要するでしょう。
工事中は自宅の浴室を使用できない期間が生じる可能性があるため、あらかじめ工事の工程や入浴方法を確認しておくと安心です。
銭湯や近隣の入浴施設を利用する場合は、工事期間に合わせて予定を立てておきましょう。
具体的な工期は現地の状況や工事内容によって異なるため、施工業者に確認することをおすすめします。
シャワールーム化で後悔しないために確認したい注意点
冬場の寒さや温度差への対策を検討する
浴槽がなくシャワー中心の入浴スタイルでは、浴室の広さや断熱性能などによっては、冬場に寒さを感じてしまいます。
特に冬場は、浴室や脱衣所との温度差が大きくなることもあるため、入浴前に浴室を暖める方法を検討しましょう。
具体的には、
・「浴室暖房乾燥機や暖房設備の導入」
・「断熱性能の向上」
などが対策の一例です。
ただし、浴室の構造や既存設備によって実施できる工事は異なります。
温度差による身体への負担を抑えるためにも、浴室だけでなく脱衣所を含めた周辺の温度環境を確認し、必要な対策を検討することが大切です。
床下や下地の劣化を事前に確認する
築年数が経過した住宅では、浴室の床下や壁の内部など、目に見えない部分に腐食や劣化が生じていることがあります。
浴室の解体後に劣化が見つかると、補修工事が必要になり、工期や費用が当初の予定から変わることもあるため、事前に建物の状態を確認しておくと安心です。
特に在来工法の浴室では、解体時に下地や土台の状態が明らかになります。
現地調査や解体後の確認を通じて必要な補修を行い、浴室の状態に合った工事計画を立てることが重要です。
家族の入浴習慣や希望を事前に話し合う
浴槽をなくすリフォームを検討する際は、家族それぞれの入浴習慣や希望を事前に話し合っておくことが重要です。
工事後に「やはり浴槽が必要だった」と後悔しないためにも、浴槽をなくすことによるメリットだけでなく、不便になる可能性についても確認しておきましょう。
家族の意見を踏まえたうえで、全員が納得できるリフォーム計画を立てることが大切です。
将来の暮らし方や家族構成の変化も考慮する
現在はシャワーだけで十分だと感じていても、年齢や生活環境の変化によって、将来的に入浴スタイルが変わる可能性があります。
例えば、
・「将来、湯船につかりたいと感じた場合」
・「介助が必要になった場合」
なども想定し、浴槽をなくすことによる影響を考えておくと安心です。
また、手すりの設置や段差の解消など、将来的なバリアフリー化を検討している場合は、後から工事しやすい構造にできるかを確認しておくとよいでしょう。
浴槽をなくした後の暮らしだけでなく、将来のライフスタイルの変化も踏まえて、長期的な視点でリフォーム計画を立てることが重要です。
まとめ
浴槽をなくしてシャワールームへ変更するリフォームには、浴槽の掃除にかかる手間を減らせることや、浴室の使い方を見直せることがメリットです。
入浴方法によっては、水道代や光熱費の削減につながる可能性もありますが、シャワーの使用時間や給湯器の種類などによって結果は異なります。
一方で、浴槽がなくなることで、湯船につかりたいときに不便を感じるでしょう。
家族の入浴習慣や将来の暮らし方も考慮し、メリットと注意点の両方を比較したうえで、自分たちの生活に合った浴室リフォームを検討するとよいでしょう。