給湯器の種類と特徴まとめ|選び方のポイントと交換費用の相場まで解説

毎日の暮らしに欠かせない「お湯」。その供給を支えるのが給湯器です。
ガス給湯器やエコキュート、石油給湯器、ハイブリッド給湯器など、給湯器にはさまざまな種類があり、特徴や費用も大きく異なります。
本記事では、それぞれの給湯器のメリット・デメリットや設置環境に応じた選び方、交換費用の目安までを分かりやすく解説します。
給湯器の主な種類と特徴
ご家庭で使われる給湯器にはいくつかの種類があり、それぞれに「燃料」「仕組み」「使い勝手」の違いがあります。
ライフスタイルや設置環境に合った給湯器を選ぶことが、快適なお湯のある暮らしにつながりますよ!
代表的な給湯器の種類と特徴を見ていきましょう。
ガス給湯器(瞬間式)

ガス給湯器の中でも最も一般的なのが「瞬間式」です。水を通した瞬間にガスの火で加熱し、そのままお湯を供給する仕組みになっています。
必要なときにすぐお湯が出せるため、無駄が少なく効率的です。機器のサイズも比較的コンパクトなので、都市ガス・プロパンガスどちらのご家庭でも広く採用されています。
一方で、お湯をためておく機能はないため、同時に複数箇所で大量にお湯を使うと温度が安定しにくい点には注意が必要です。
電気給湯器(貯湯式/エコキュートなど)

電気を使った給湯器の代表格が「エコキュート」です。空気中の熱を取り込み、少ない電力で効率的にお湯を沸かす「ヒートポンプ技術」を採用しています。
深夜の電力を利用してお湯をつくるため、ランニングコストを抑えられる点が魅力です。
また、CO₂の排出を減らせるので環境にやさしい給湯器としても注目されています。
一方で、初期費用はガス給湯器に比べて高めで、設置にはある程度のスペースも必要です。そのため導入には長期的な視点での費用対効果を考えることが大切です。
石油給湯器

都市ガスが整備されていない地域や、寒冷地で多く利用されているのが石油給湯器です。灯油を燃料とするため火力が強く、冬場でも安定してお湯を供給できるのが特徴です。
燃料代はガスや電気と比較して変動が大きいものの、燃焼効率が良いため、大量にお湯を使うご家庭には向いています。
ただし、定期的に灯油の補給が必要になる点と、燃料タンクの設置場所を確保する必要がある点は注意しておきたいポイントです。
ハイブリッド給湯器

ガス給湯器とエコキュートの長所を組み合わせたのが「ハイブリッド給湯器」です。
基本的には電気(ヒートポンプ)でお湯をつくり、使用量が多いときや急なお湯の需要があるときにはガスでサポートする仕組みになっています。
これにより省エネ性と利便性を両立でき、ランニングコストの削減が期待できます。
初期投資は高額ですが、快適さと光熱費のバランスを重視する方に選ばれやすい給湯器です。
マンション向け・戸建て向けの違い

給湯器の選び方は、設置環境によっても変わります。
マンションではベランダや玄関脇など限られたスペースに設置することが多いため、サイズのコンパクトさや排気方法に制限があります。特に「PS(パイプスペース/パイプシャフト)設置型」や「壁掛け型」のガス給湯器が一般的です。
一方、戸建て住宅では屋外の敷地に余裕があることが多く、大型のエコキュートや石油給湯器なども選択肢に入ります。設置環境によって導入できる機種が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
給湯器の選び方のポイント

給湯器は種類が多く、どれを選べばよいか迷ってしまう方も少なくありません。適切な給湯器を選ぶためには、家族構成や住まいの環境、そして将来的な光熱費のことまで考える必要があります。
ここでは、失敗しないための選び方のポイントをご紹介します。
家族の人数と使用湯量で選ぶ
ご家庭の人数や生活スタイルによって、お湯を使う量は大きく変わります。
たとえば、一人暮らしや二人暮らしであれば、同時に大量のお湯を使うことは少なく、20号程度のガス給湯器や小型のエコキュートで十分です。
一方、4人以上のご家族や、浴室・キッチン・洗面所で同時にお湯を使うことが多い場合は、24号以上の給湯器や大容量タンクのタイプが安心です。
「お湯が足りない…」という不便さを感じないためにも、家族構成に合った給湯能力を選ぶことが大切です。
設置場所(屋外・屋内)で選ぶ
給湯器は設置できる場所によっても選択肢が変わります。
戸建ての場合、屋外に据え置くタイプや壁掛けタイプが一般的で、スペースに余裕があれば大型のエコキュートや石油給湯器も設置可能です。
一方でマンションでは、ベランダや玄関横などの限られたスペースに収まる機種を選ぶ必要があり、排気の方向や安全性にも配慮しなければなりません。
設置環境に合わない給湯器を選んでしまうと、後から交換や設置工事が難航することもあるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
ランニングコストと初期費用のバランス
給湯器を選ぶ際、多くのお客様が気にされるのが「費用」ですよね。
一般的に、ガス給湯器は本体価格と設置費用が比較的抑えられますが、毎月のガス代がかかります。
エコキュートは導入時の費用が高いものの、深夜電力を利用できるためランニングコストを抑えやすく、長期的には光熱費の節約につながります。
また、ハイブリッド給湯器は初期投資こそ大きいですが、ガスと電気の両方を効率的に活用することでトータルコストを軽減できる可能性があります。
「すぐに抑えたい費用」と「長期的な節約」の両面を考えながら検討することが大切です。
省エネ性能や環境性で選ぶ
最近では、光熱費の削減だけでなく「環境にやさしい暮らし」を意識して給湯器を選ばれる方も増えています。
エコジョーズ(高効率ガス給湯器)やエコキュート、ハイブリッド給湯器など、省エネ性能に優れた機種はCO₂排出量を抑える効果が期待できます。
また、各メーカーの省エネラベルや年間のエネルギー消費量を比較することで、環境性の高い給湯器を選びやすくなります。
光熱費の負担を減らすと同時に、環境にも配慮できる給湯器を選ぶことは、これからの時代に合った賢い選択といえるでしょう!
給湯器交換にかかる費用相場

機種や種類によって価格帯は大きく異なり、同じ給湯器でも設置環境や配管の状況によって費用が前後することも…。
ここでは、代表的な給湯器ごとの費用目安をご紹介します!
ガス給湯器の交換費用目安
一般的に最も普及しているのがガス給湯器です。
本体価格は種類や号数によって幅がありますが、20号~24号のタイプで 15万円~30万円程度(税込)が目安です。
これに加え、設置工事費として3万円~6万円程度(税込)が必要になるケースが多く、トータルでは18万円~36万円程度が相場といえるでしょう。
エコジョーズなどの高効率タイプを選ぶと、本体価格はやや高めになりますが、ガス代の節約につながるメリットがあります。
エコキュートの設置費用目安
省エネ性能に優れたエコキュートは、深夜電力を利用できる点からも人気のある給湯器です。
本体価格は容量やメーカーによって異なりますが、一般的な家庭用で35万円~60万円程度(税込)が目安です。
さらに設置工事費として10万円前後(税込)がかかることが多く、トータルでは45万円~70万円程度を見込むと安心です。
初期費用は高めですが、ランニングコストの削減効果が期待できるため、長期的には経済的な選択肢となります。
石油給湯器の交換費用目安
寒冷地やガス供給が難しい地域で多く利用されているのが石油給湯器です。
本体価格は15万円~30万円程度(税込)が目安で、工事費用を含めると20万円~35万円程度が一般的な相場です。
石油を使用するためランニングコストは原油価格の影響を受けやすい一方、寒冷地でも安定した給湯ができる点は大きなメリットです。
ハイブリッド給湯器の設置費用目安
最新型の給湯器として注目されているのが、ガスと電気を組み合わせたハイブリッド給湯器です。
本体価格は高額で、45万円~70万円程度(税込)が目安となります。
設置工事費もやや高めで10万円~15万円程度(税込)がかかるケースが多く、トータルでは55万円~85万円程度を想定しておく必要があります。
初期費用は大きいものの、省エネ効果や光熱費削減を重視される方には魅力的な選択肢です。
工事費用と本体価格の内訳
給湯器の交換にかかる費用は「本体価格」と「工事費用」の2つに大きく分けられます。
本体価格:給湯器そのものの費用で、種類や性能によって大きく差があります。
工事費用:既存の給湯器の取り外し、新しい機器の設置、配管や配線の接続などが含まれます。
また、配管の劣化や設置場所の変更などがある場合は追加費用が発生することもあります。したがって、見積もりを取る際には「本体+基本工事費」だけでなく「追加費用の可能性」まで確認しておくことが大切です。
まとめ

給湯器にはガス・電気・石油・ハイブリッドなどさまざまな種類があり、それぞれ特徴や設置条件、費用が異なります。
ご家庭の人数やライフスタイル、設置環境に合わせて選ぶことで、快適で経済的なお湯のある暮らしが実現できます。
交換時には本体価格だけでなく工事費用やランニングコストも含めて比較・検討することが大切です。
ミズマワリフォームでは給湯器の点検、修理・交換まで承っております。
給湯器についてお困りの方は、是非お問合せください!